警察学校教官が児童わいせつ|犯行現場は授業で利用するプール

北海道警察は12月3日、道警察学校の教官を務めていた40歳代の男性警部補を「停職6カ月」の懲戒処分とし、発表した。処分理由は札幌市内のプールで複数の小学生女児にわいせつな行為をしたというもので、当事者の警部補は同日までに不同意わいせつの疑いで書類送検され、のち依願退職したことが伝わった。

◆   ◆   ◆

わいせつ行為があったのは、9月上旬の週末。現場は、道警察学校が日常的に水泳の授業で利用しているという札幌市内のプールだった。男性警部補はその日午前、プライベートでプールを訪れ、同プールの水泳教室でレッスンを受けていた小学生女児2人のお尻などを複数回触るわいせつ行為に及んだという。

関係者によると犯行が発覚したのは、被害女児の1人が水泳のコーチに相談を寄せ「体を触られているようだ」と訴えたのがきっかけ。相談を受けたコーチが水中で監視を続けた結果、背泳ぎをする女児の隣のレーンで平泳ぎをしていた加害者がすれ違いざまに女児のお尻を触る行為が確認できた。

コーチはその場で加害者を取り押さえたが、押し問答の末に相手がその場から立ち去ろうとしたため、ほかの職員に応援を頼んで加害者を更衣室に留めておくことにした。職員3人と児童の保護者2人に囲まれた加害者は結果的に犯行を認め、その場に土下座して謝罪、警察への通報に同意したという。この日被害に遭った児童は少なくとも2人おり、また過去にも同じプールで複数回のわいせつ行為があったことがのちに発覚した。

加害者が警察官だった事実はプールの関係者らを驚かせたが、加えて驚くべきはくだんの警部補の長男と長女(いずれも小学校低学年)も同じプールの水泳教室の会員だったこと(被害児童とは別のグループ)。警部補はその日、まさに息子と娘がレッスンを受けている最中、同じプールで自身の娘と同じ年頃の女児たちを狙ってわいせつ行為を繰り返していたのだ。現場となったプールでは再発防止のため、子供のレッスンに使うコースの隣のレーンを利用禁止にせざるを得なくなった。警部補の長男と長女は、いずれも教室を退会することになったという。

9月中旬時点で筆者に届いていた複数の情報によれば、加害者の警部補は生活安全畑の出身。穏やかな人柄で、警察学校の初任科生たちの人気も高かったという。その道警察学校は、事件後もプールの利用を継続していることがわかっている。

道警は犯行発覚時点で事実関係を公表していなかったが、12月初旬に到って警部補の懲戒処分を決め、報道発表に踏み切った。併せて不同意わいせつ事件の捜査を札幌地方検察庁へ送ったところだが、事件の起訴の有無などは12月中旬時点で伝わっていない。

道警監察官室は佐々木博信室長名で謝罪コメントを発出。処分日付で発表された同コメントの全文を、下に引いておく。

《事実に基づき厳正に処分いたしました。被害者及び関係者の方々をはじめ、道民の皆様に深くお詫び申し上げます。このたびの事案を厳粛に受け止め、職員に対する指導教養を徹底し、倫理観の醸成と信頼回復に努めてまいります》

(小笠原淳)

【小笠原 淳 (おがさわら・じゅん)】
ライター。1968年11月生まれ。99年「札幌タイムス」記者。2005年から月刊誌「北方ジャーナル」を中心に執筆。著書に、地元・北海道警察の未発表不祥事を掘り起こした『見えない不祥事――北海道の警察官は、ひき逃げしてもクビにならない』(リーダーズノート出版)がある。札幌市在住。

 

 

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