鹿児島県指宿市の公立小学校に勤務する20代の女性教諭が、同僚の30代男性教諭に呼び出されて体を触られたり、腕を引っ張られるなどの暴力を受け、全治2週間の傷を負っていたことが分かった。女性教諭は、精神的なショッからPTSD(心的外傷後ストレス障害)を発症している。
すでに事の詳細が保護者や地域関係者に伝わっているが、“事件”の発生から1か月以上経ったいまも、教育委員会や学校側からの説明はなされていない。
■暴行の後、口止めメール
事件が起きたのは9月23日の夜。男性教諭が、帰省先でもらった果物を渡したいとして女性教諭に取りに来るよう申し向けた。
果物をもらいに訪れた女性教諭を、執拗に部屋に上がるように促した男性教諭は、しばらく仕事の話を交わした後、豹変。帰宅しようとした女性教諭に対し、身体を触ったり、腕を引っ張ったりしたという。
必死で難を逃れた女性教諭は、被害状況を学校に報告。その後、精神的なショックから出勤できない状況となった。
暴行した翌日、「(昨夜の件は)他言しないように」などと女性教諭に口止めのメールを送っていた男性教諭は、女性教諭の家族に暴行の事実を認めた後、長期に渡り欠勤している。
女性教諭は、腕などに全治2週間の外傷を負い、不眠や吐き気、手の震えなどの症状が出始めため心療内科を受診。PTSDの診断が出ている。
■学校側の対応に広がる不信感
女性教諭は、警察に被害届を提出済み。相談を受けた学校側は、指宿市教育委員会に報告したというが、事件発生から1か月以上経ったいまも、男性教諭への処分は下されていない。
二人の教師が揃って突然の欠勤になったことで、女性教諭が受け持つクラスの保護者らに動揺が広がったが、これまで学校側からの説明は一切ないという。
指宿市内の自宅にいた男性教諭に取材を試みたが、玄関先で「来客中で対応できない」として屋内へ。その後、連絡がとれない状態で、事実上の取材拒否となっている。
暴行事件の調査を行っている鹿児島県教育委員会と市教委は、いずれも「調査中であり、現段階でお話しできることはない」として詳しい説明を拒んでいる。
事件発生から1か月。多くの保護者が詳しい事情を知っているにかかわらず、学校側は音なしの構え。地域の関係者も、不信感を募らせている。
ある指宿市の関係者は、次のように話している。
「暴行した男性教師本人が事実関係を認めているのに、処分が決まるまで報告しないというのは、学校の責任逃れではないか。隠ぺいを疑う保護者もいる。被害に遭った女性教師のためにも、また地域のためにも、市教委や学校は、きちんと説明をするべきだ」