【江差看護学院パワハラ事件】父母会要望書に鈴木北海道知事が事実上のゼロ回答

北海道立江差高等看護学院で起きた複数の職員によるパワハラ事件で道庁は15日、被害にあった生徒の父母らが鈴木直道道知事あてに提出していた要望書に対する回答をまとめ、父兄の代表に手渡した。

要望書は、今月7日に開催された生徒・父母に対する道庁側の説明会を受けて、「江差高等看護学院の正常化を求める父母の会」が9日に提出していたもの。その中で父母会は、道庁に「問題を早急に解決したいという姿勢がまったく感じられなかった」とした上で知事に対し,15日を回答期限として以下の事項を要望していた。

・パワハラの訴えに誠意ある対応がなかったことへの謝罪。
 ・パワハラの事実を認めた上での関係教員の処分。
 ・緊急に教育現場を正常化し、信頼関係を回復する。
 ・知事との懇談の場の設定。

これに対して、15日に父母会側に届けられた道庁の回答が下の文書である。

事実上のゼロ回答。「速やかに対応するよう指示」「適切に対処してまいります」「早急に検討」――小役人が逃げ口上に使う文句が並ぶ。一番酷いのは、懇談の場を設けてほしいと懇願されたことへの鈴木知事の回答。「(当該校が)地域の皆様からの期待も大きいと認識しております」「改善に向けた取組を速やかに進めてまいります」ときれいごとを並べただけの、まさにお役所文書の典型だった。“回答になっていない”ということだ。

この文書を父母会側に届けた道庁は、午後になって急遽会見を設定し、下の文書を配ったという(撮影:小笠原淳)。いずれも、「これからやります」という内容。何年間にもわたってパワハラを握りつぶしておきながら、まだこの程度だ。

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