道庁作成「隠蔽の証拠」を関係者が公開|葬られたパワハラ被害

大きな社会問題となった北海道立江差高等看護学院の教員らによる集団パワハラについての訴えが相次ぐ中、過去にもパワハラと道庁の役人による「隠蔽」があったとする卒業生や退学生徒らの証言を裏付ける文書がみつかった。

下の2枚は、平成24年(2012年)に同校生徒の保護者が、道保健福祉部医療政策局医療薬務課看護政策グループに対しパワハラ被害を訴えた際の道側の発出文書。まず、7月9日付のものは被害の訴えに対する「回答」である。

文面から読み取れるのは、何としてもパワハラを認めようとしない道庁の卑劣な姿勢だ。文中に「パワハラ」という言葉は一度も出て来ず、一貫して「指導」と表現している。

・『学生に対するパワハラ』とすべきところを→『学生に対する指導』

・『たび重なるパワハラ』は→『きめ細やかな指導』

・『暴力的なパワハラ』は→『強い指導』

こうして真実をねじ曲げたあげく、『指導する側とされる側との受け止め方の違いによる誤解』で片付けるのだから、狂暴な卑劣さだ。この一文を書いた役人は、人の心を持ち合わせていないのではないか。

次に8月2日付の方は、同庁側回答の後に別の被害相談を受けて慌てた道庁が、時間をかけてうやむやにするため逃げ口上である。

やはりパワハラという言葉は使っておらず、「指導」と強弁。「対応策がまとまるまで時間を下さい」と断っているが、これまで報じてきた通り、パワハラ教員らは処分もされず、被害を訴えた生徒らは留年や退学に追い込まれていた。

ハンターに告発メールを送ってきた卒業生や退学生徒のほとんどが、「道の担当課に被害を訴えたが握りつぶされた」「パワハラ被害を道と学院に隠蔽された」と証言している。今回、関係者が公開を決断した上掲の2枚の文書は、7年前に起きていた集団パワハラの隠蔽過程を示す証拠と言えるだろう。

下は、道保健福祉部地域医療推進局医務薬務課が作成し、今月7日に江差高等看護学院において開かれた保護者向け説明会で配布した生徒と教員への聞き取り調査の結果だが、どこにも「パワハラ」の文字はない。記された内容を読めば、ある意味、役所の姿勢は一貫していることが分かる――「パワハラは存在しない」――それが北海道庁の結論なのだ。

 

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