「やると思ってた」、「やっぱり、そうきましたか」――県議会関係者の多くが苦笑するのは、国民民主党福岡県連代表の大田京子元県議が最終的に行った“脱法行為”のことだ。
選挙区内に掲示期限切れのポスターを掲示していた大田京子氏が、問題となる記載の一部にテープを貼って隠すという弥縫策に走ったあげく、さらにハンターから指摘された別の問題の箇所にも再びテープを貼ってごまかしていることが分かった。夫の会社の家賃を政務活動費で賄うなど規範意識が欠如した大田氏の姿勢に、厳しい批判の声が上がりはじめている。
■呆れる地元関係者
大田氏のポスターは、大田氏と玉木雄一郎国民民主党代表の顔写真や氏名が大きく印刷された、いわゆる「2連ポスター」。2人を弁士とする“街頭演説会”を告知する内容だが、11月に確認した時点で、明らかに違法性が問われる“期限切れ”となっていた(既報)。
イベントの実施日を過ぎたものを意図的に掲示するのは違法。演説会の告知という目的を外れた売名行為とみなされる。大田氏のポスターに記載された演説会の日時は「2022年10月30日(日) 12時」で、この問題を報じた時点で、すでに20日も過ぎていた。
違法ポスターの問題について指摘したハンターの取材に対し大田氏は当初、「新しいものに貼り替える」と確約。その後、一転して『2022年』を消して長期間使えるようにすると言い出す。この際、大田氏は「これ、国民民主党の街頭演説会なんですよ。玉木さんが来るということは、どこにも確約してませんよ、これ」「まあ、弁士は、玉木さんの予定というか、まあ、玉木さんは来ない前提でも、この街頭演説会はやりますよ」などと信じられない開き直りをみせていた。
その後、言葉どおりに告知している街頭演説会の日付「2022年10月30日(日) 12時」の「2022年」だけをシールで隠すという“脱法行為”に走った大田氏だったが(既報)、大きな間違いを犯す。
今年の「10月30日」は確かに「日曜日」だが、来年の同月同日は「月曜日」。日曜日に10月30日が巡ってくるのは11年後の2033年で、普通に考えてこのポスターの告知期日はありえない。この点について今月5日の配信記事「間抜けな脱法行為」で指摘したところ、大田氏はハンターをはじめ多くの関係者が予想したとおりの行為に及ぶ。下がその証拠写真である。
「2022年」の次は「(日)」を隠してごまかすという姑息さ。よく見ると、テープの貼り方も雑になっているのが分かる。
ここで、大田氏のポスターがどう変わったか、画像で確認しておきたい。
違法性を指摘されたとたん、「2022年」にテープを貼って隠し、今度は「(日)」を消す形でその場しのぎというわけだ。大田氏のポスターが告知している「10月30日 12時」がいつのことを指すのかまったく分からないが、これはまさしく「脱法行為」。どうみても大田氏の売名を目的とする掲示物にしかみえない。
「脱法行為」を繰り返す大田氏の姿勢について、かつての支援者や地元民から厳しい批判の声が上がりはじめている。
「やると思ってましたけどね。呆れて物も言えない。恥ずかしいと思わないのでしょうか。期限切れで違法だと指摘されたんですから、剥がせばいいじゃないですか。最初にそう言ったんなら守ればいいものを、2022年だけ消すという子供じみたマネでごまかして、曜日が違うことに気付かず、またそれを指摘されて慌てて消す。こんな人が県連の代表というんですから、国民民主党のレベルが知れようというもんです。幼稚すぎる。前回の県議選(2020年)まで応援して何かとお手伝いもしましたが、そのころのメンバーはほとんど残っていないはずです。大田さんの人柄というか、政治姿勢というか、そういうものに嫌気がさしたんです。支援してもらっている組合とも溝ができていると聞いています。まあ、自業自得。政務活動費の私的流用が事実なら、即刻、政治の世界から身を引くべきでしょう」(かつて大田氏を応援していた女性)
「やっぱり、そうきましたか。もうお笑いの世界ですね。私も問題のポスターを見ましたが、下地と同じ色のテープを貼ってごまかしているつもりが、2022年が透けて見えてる。曜日について指摘される記事が出ていたんで、またテープ貼るんだろうとおもっていたら、案の定だった。ルールを破って平然と脱法的なことを繰り返すのは非常識だし、こんな人が政治家であることに暗然とする思いです」(福岡市南区の男性経営者)