道立看護学院パワハラ「2013年ごろから」|対象事案94件、第三者委が教員15人聴取へ

北海道立高等看護学院での長期間にわたるパワーハラスメント問題で15日、被害学生の聴き取り調査にあたっていた第三者調査委員会(座長・山内良輔弁護士)が函館市内で会合を設け、学生から訴えのあった事案94件を調査対象とする考えなどをあきらかにした(*下の写真)。同委員会は7月中にも加害教員への聴き取り調査を行ない、遅くとも後期授業が始まる前までに結論をまとめたいとしている。

第三者委の会合は5月の発足時以来、同日で3回目。会合後の記者会見で座長の山内良輔弁護士は、6月までに学生20人への聴き取りを終え、さらに4人から書面の提出を受けたことを報告。計24人の被害証言などを精査した結果、パワハラが疑われる事案のべ94件を特定したという。内訳などはとくにまとめていないが、おもに暴言や不適切指導などの訴えがあり、全94件の7割ほどが江差高等看護学院の、残る3割ほどが紋別高等看護学院の事案。パワハラがあった時期としては「2013年ごろから昨年度まで」としている。

今年の春から被害が表面化した江差高等看護学院では現在、パワハラを疑われる教員6人が授業から離れているが、第三者委はこの6人を含めた教員を対象に聴き取り調査を行なう考え。内訳は江差の事案で8人、紋別で6人の計14人となるが、うち1人が両校に重複して被害報告があることから、実数としては13人。また「参考人」として江差の学院長と事務職員1人からも話を聴くことになるといい、これら15人への調査は学生への聴き取りと同じく、道職員の立ち会いなしに第三者委のみで行なう方針。

第三者委は、教職員らへの調査を7月中に終えた上で、8月以降の再調査が必要かどうかなどを改めて検討する。ハラスメント認定や道への報告の時期については現時点で決まっていないといい、山内座長は「10月にも後期授業が始まるので、それを1つの目途としてなるべく早く結論をと考えている」とする。

今春から地元報道などにハラスメントを証言し続けている関係者の1人は「15人というと教員全体の半数を超える。どんな言いわけをするのか、第三者委にはしっかり聴き取り調査をしてもらいたい」と話している。

(小笠原淳)

【小笠原 淳 (おがさわら・じゅん)】
ライター。1968年11月生まれ。99年「札幌タイムス」記者。2005年から月刊誌「北方ジャーナル」を中心に執筆。著書に、地元・北海道警察の未発表不祥事を掘り起こした『見えない不祥事――北海道の警察官は、ひき逃げしてもクビにならない』(リーダーズノート出版)がある。札幌市在住。

*「江差高等看護学院の正常化を求める父母の会」公式サイト⇒https://esashi-seijo.main.jp/

 

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