来年1月に予定される久留米市長選挙に、元国交省自動車局長の奥田哲也氏を擁立する動きがあることが分かった。
奥田氏擁立に関わっているとされるのは、古賀誠元自民党幹事長や久留米市を含む福岡6区を地盤とする鳩山二郎衆院議員。さらには部落解放同盟の関係者や商工会の一部も積極的で、すでに市内の団体幹部などに打診が来ているという。
2018年の選挙で初当選した大久保勉市長も再選を狙って出馬するのが確実で、奥田氏が立候補に踏み切れば、一騎打ちになる公算が大だ。
奥田氏は、久留米市出身の59歳(6月2日で60歳)。ラ・サール高校から東大に進み、卒業して旧運輸省に入省した。一貫して運輸畑を歩み、鉄道局長や自動車局長を歴任して一昨年に退官した後は、国交省の外郭団体「一般社団法人 運輸総合研究所」の専務理事に天下っていた。昨年の福岡県知事選挙で古賀氏ら一部の自民党関係者が擁立を図ったが支持が広がらず、出馬見送りを求めた二階俊博幹事長の言葉を受け入れる形で立候補を断念している。
奥田氏を巡っては、北九州市長選への出馬を予想する声もあったが、同氏の起用に積極的な古賀氏や大久保市長と距離ができたとされる鳩山議員の利害が一致したことで、久留米市長選での擁立に傾いたものとみられている。