市長選めぐり久留米市で広がる「同族支配」への懸念

2期目を目指すとみられていた大久保勉市長の予想外の不出馬で先行き不透明となった福岡県久留米市で、今度は「同族支配」を厳しく批判する声が上がり始めている。

◇  ◇  ◇

批判の対象となっているのは、自民党福岡県連会長の原口剣生県議会議員とその弟である原口新五元市議会議長。新五氏が、来年1月に予定される久留米市長選挙に出馬する意向であることを周辺に伝えたことから、「一族で久留米市を牛耳るつもりか」「原口一族による久留米支配だ」などと反発が広がった。毎日新聞が新五氏の動向を伝える記事を6日の紙面に掲載したことで、関係者の原口一族批判に拍車がかかる状況だ。

県政界関係者によると新五氏は、自民党県連の幹部を訪ねて世間話程度の話をしたあと、勝手に「市長選出馬へのお墨付きをもらった」などと建設業界の支持者や市議会の同僚らに報告。嘘はすぐに露見したが、なお出馬への意思は捨てていないという。

問題は、原口一族である3人の兄弟がバッジを付けていること。一番下の弟である新五氏が市議で次兄の剣生氏が県議、加えて長兄の原口和人氏も久留米市議だ。市議、県議に加え市長まで原口一族となれば、反発する市民の声が大きくなるのは必然で、すでに久留米政界は騒然となっている。

県連会長である剣生氏は優しい性格で、弟・新五氏の暴走を止めることもできない状態。ある市議会関係者は、呆れ顔でこう話す。
「剣生さんと新五氏は、建設業界の支持基盤が重なる。剣生さんとしては、弟と事を構えたくないのだろう。しかし、世間の目もあるから、やんわりと自重を求めているらしい。『辞めておきなさい』ということ。そのそも、新五氏には利権絡みの噂があり、付き従う市議はほとんどいないはず。市長選に出ても、無投票にでもならない限り、当選は難しいだろう。まあ、立候補の自由は誰にでもあるんだから、出たけりゃ出ればいい。それにしても、県連幹部のお墨付きをでっち上げたのは、本当にまずかった。みんな呆れてる」

新五氏は今週中にも正式な出馬表明を行う構えだとされるが、久留米市の経済界は、大久保市長の後継となる別の候補者を想定して動き出している。

【お詫びと訂正】
・本稿で原口新五氏の名前を「原口吾氏」と誤表記しておりました。正しくは「原口新五氏」です。お詫びして訂正致します。

 

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