ご難続きの「内閣官房参与」|石原伸晃氏に厳しい年の瀬

10月の衆院選で落選した自民党の石原伸晃元幹事長にとっては、厳しい年の瀬となった。

◇  ◇  ◇

親しい関係にある岸田文雄首相の“温情”で内閣官房参与に就任したものの、日給26,500円という庶民からみれば非常識な日当に批判が集中。さらに、令和2年分の政治資金収支報告書が公開されると、石原氏が支部長を務める政党支部が、コロナの雇用対策のために国が支給している「雇用調整助成金」を受け取っていたことが「AERA dot.」などの報道で判明し、参与辞任に追い込まれた。自民党安部派の議員は、冷たく突き放す。
「石原さんが幹事長だった時代に岸田総理が国対委員長を務めていたことから、二人は非常に親しい。石原氏は内閣官房参与就任時『観光行政に詳しい』という触れ込みだった。だけど、党内で石原さんが観光に詳しい、あるいは熱心などという話は聞いたことがない。まさに岸田氏総理のお友達救済だった」(自民党・清和会の議員)

石原氏がさらに男を下げたのが、会長だった石原派についての対応だ。12月16日に都内のホテルで石原派(近未来政治研究会)の政治資金パーティーが開催され森山裕前国対委員長が新会長に就任したが、石原氏はなんと前日に欠席すると言い出した。派閥の人間でなくとも、呆れる話だ。

「石原派から森山派となり、10人いたのが衆院選での落選で7人と激減。他の派閥の草刈り場となった。本来、石原さんが出てきて、今後も派閥を頼みますと頭を下げるべき。不参加は、内閣官房参与辞任や雇用調整助成金のことでマスコミに囲まれるのがいやだったからだそうです。雇用調整助成金は税金ですよ。法に触れていなくとも政治家がもらっちゃいけない。釈明して謝罪するのは当然のことなのに、彼はできない。石原さんが山崎拓元副総裁から派閥を引き継ぐまでは、最大で40人を超えたこともありました。それがいま7人というのは、石原さんがいかにダメなリーダーだったのかの証。山崎先生も人を見る目がなかった」(ある自民党幹部)

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石原氏の政治資金収支報告書をチェックしてみると、不思議な支出が出てくる。石原氏の資金管理団体「石原伸晃の会」の令和2年の報告書によれば、同年12月に都内のホテルで開かれた政治資金パーティー「政経セミナー」において、1,340万円あまりの収入が計上されている。それと同じ日の支出に「森下竜一 10万円」という記載がある。

支出を受けたのは、『【コロナワクチン開発失敗】中心人物の大学教授と維新・自民・藪本被告の関係』で報じた新型コロナウイルスのワクチン開発を進めていたアンジェスの創業者、大阪大学大学院教授の森下氏のことを指す。

本サイトで指摘してきたのは、大阪府の吉村洋文知事が森下氏の名前を記者会見で公表し、アンジェスの株価上昇に大きく貢献しているのではないかという「疑惑」だ。石原氏のSNS投稿を確認してみると、<政経セミナーを開催。今回の講師は森下竜一先生。大阪大学寄付講座教授にして、日本で新型コロナワクチン開発のトップを走る、大学発のバイオベンチャー、アンジェス株式会社の創始者。コロナウイルスの特徴、インフルエンザとの違い、ワクチン開発の現状などなどなど。分かりやすく、まさに時宜を得たお話>などと記していた。

「コロナワクチンの偉い先生が来られると案内を見た時に思いましたから、印象に残っている。石原氏からは、健康・医療戦略担当大臣だった頃から森下氏と親しくしており、その縁でセミナーに呼んだと聞いていた」(別の自民党関係者)

だが、この政治資金パーティーが開かれた時期には、すでに森下氏のワクチン開発が疑問視されていた。最高で2,500円近くまで上昇したアンジェスの株価は、昨年12月に1,200円台にまで下落していた。すでに、アンジェスはコロナワクチン開発を断念。石原氏は森下氏の“ほら話”と株価アップに10万円のギャラを払って貢献していたことになる。

内閣官房参与といえば、以前、西川公也元農相が落選後についていた役職だ。西川氏は鶏卵疑惑で、アキタフーズから内閣官房参与時代にもカネを受け取っていたことが分かっている。

「落選議員に内閣官房参与をあてがうのは、やめるべき。禁止した方がいい。完全に呪われている」(前出・自民党幹部)

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