【2020鹿児島知事選】現職危うし!|自民党調査結果に関係者愕然

12日に投開票される鹿児島県知事選挙について自民党が行ったとされる情勢調査の結果、同党と公明党が推薦した現職・三反園訓氏(62)に投票すると答えた有権者の割合が、6月初旬の約39ポイントから告示後に28ポイントまで急落していることが分かった。わずか2週間で11ポイントもの減。これまでハンターが報じてきた情勢分析とほぼ同じ傾向で、苦戦する現職陣営に動揺が走っている。

■現職支持、2週間で11ポイント減

立候補しているのは、次の7人だ(届出順)。
・元高校教諭の武田信弘氏(66)
・内科医の横山富美子氏(73)
・元民放アナウンサーの青木隆子氏(57)
・現職の三反園訓氏(62)
・元職の伊藤祐一郎氏(72)
・前九州経済産業局長の塩田康一氏(54)
・元鹿児島大特任助教の有川博幸氏(61)

下が、6月中に自民党が実施したとされる3回の情勢調査結果をまとめたもの(小数点以下は四捨五入)である。

自民党のものとされる調査結果によれば、選挙戦は三反園氏、塩田氏、伊藤氏による主要3候補の争いに絞られた形となっており、直近の調査では3人で70%の票を占める計算だ。他の4候補も独自の戦いを続けており、合計すると18ポイント前後の支持を得ている。現職が圧倒的な票差で勝利するどころか、再選が危ぶまれる状況とさえ言えるだろう。

県内に四つある衆議院の選挙区のうち、出身地指宿市が入る2区(鹿児島市の一部、枕崎市、奄美市、指宿市、南さつま市、南九州市、大島郡)では、三反園氏が塩田・伊藤2候補の合計を10ポイント以上上回っているものの、1区(鹿児島市、鹿児島郡)と3区(薩摩川内市、阿久根市、出水市、いちき串木野市、日置市、伊佐市、姶良市、薩摩郡、出水郡、姶良郡)では2候補の合計の半数程度、4区(霧島市、鹿屋市、西之表市、垂水市、曽於市、志布志市、曽於郡、肝属郡)でも2候補の合計にかなりの差をつけられる状況となっている。

再選を目指す現職にとってはかなり厳しい選挙情勢で、自民党はてこ入れに必死だ。参院比例区の各種団体代表に出身母体への締め付けを行わせる一方、4日以降は菅義偉官房長官や岸田文雄政調会長といった大物の鹿児島入りが予定されており、総力戦を展開するものとみられている。

ただし、足下の党鹿児島県連は事実上の分裂状態。一部が公然と伊藤氏や塩田氏の支援に動いており、現職を推したはずの県議団もたいした戦力にはなっていない。

新型コロナウイルスの影響で「自粛」を余儀なくされてきた現職以外の各陣営は、告示と同時にスタートダッシュ。見えなかった候補者の顔が、ハッキリしてきたという指摘もある。ここから先、“政策勝負”で抜け出す候補者が出れば、一気に他を引き離す可能性がある。

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