【追跡・鹿児島県警】捜査拒否の鹿児島中央署、結婚詐欺被害者に人格否定の暴言「あなたが何を言いたいのかさっぱりわからない」

やりたくないのか能力がないのか、犯罪被害の訴えを何やかやと不合理な理由を並べて捜査を拒否する鹿児島県警。不作為がバレると「受け渋り」などとごまかし、被害者に絶望を与えたことを反省すらしない腐敗組織だ。

少なくとも9人の被害者を出した稀代の結婚詐欺師・日高洋被告の事件を巡っては、2020年3月から約4年間、1億円近くを騙し取られた被害者Aさんによる計60回を超える捜査願いをことごとく退けていた。捜査を懇願するAさんをあきらめさせようとした同署の警察官らは、次々に「事件化できない理由」をでっち上げ、あろうことかAさんの人格を否定する暴言まで吐いていた。

■「提出証拠に難クセ」で捜査拒否

下の写真は、日高の言動に疑問を持ち始めていたAさんが、2019年4月に貸したカネの証拠として残していたものだ。重なった部分などを確認しながらよく数えると、「27万円」ある。

Aさんはこの写真を証拠として中央署に提出したが、同署の警察官は「26枚しかないから証拠にならない」と因縁をつけ、突き返していた。「やりたくない」と宣言されたも同然の仕打ちに愕然としたものの、Aさんは画像を鮮明化して再提出。その後、事件化されることになって中央署は渋々証拠として認めたという。

■「警察の沽券」で捜査拒否

提出された証拠まで否定して捜査を回避しようとした中央署は、被害相談の初日からAさんをあきらめさせようと消極的な発言で捜査拒否の姿勢を匂わせ、その後も同様の行為を繰り返していた。以下、鹿児島県警の「実相」を物語る虚言、暴言の数々だ。

 

「警察の沽券」のために捜査を拒否するというのだから呆れた不良警官もいたものだ。相談初日の2020年3月から10月まで、「捜査は2~3年待ち」「事件化は難しい」などと消極的な言葉を並べ、被害届を提出しないよう仕向けていた。

県民の生命・財産を守り、犯罪者を捕まえるという絶対的な使命を忘れた中央署は、年を超えるとハッキリ捜査を拒否する姿勢を示すようになる。

これまで3回に渡って報じた通り(既報1既報2既報3)、Aさんは日高の詐欺の手口について膨大な記録と証拠を提示して捜査を促した。立件するよう求めたのは「詐欺」にあたる行為についてで、「九大卒、地場大手銀行勤務」という経歴詐称を罪に問えなどとは1度も言っていない。

さらに、Aさんは中央署に数多くの「詐欺を証明する記録及び証拠」を提出しており、初回の被害相談から9か月も経って「証拠がない」などと言いだす姿勢は明らかな捜査拒否に他ならない。

■「人格否定」で捜査拒否

何度拒まれても諦めずに中央署への捜査依頼を続けたAさんに対し、21年10月、ついに同署の警官から犯罪的な「人格否定」が飛び出す。

あなたが何を言いたいのかさっぱりわからない」――それまでの1年半で20回以上の被害申告を受けておきながらこの暴言。日本語が理解できていないのは発言した警察官の方であり、被害者と真剣に向き合っていなかったことの証左だ。Aさんが絶望の淵に立たされたのは言うまでもない。

被害者に寄り添うどころか、二度三度とダメージを与え続けた中央署。それでもAさんは粘り強く被害を訴えた。しかし、中央署の捜査委員からは後ろ向きの話ばかり続いた。

事件から逃げたかったのだろう、自分たちは何もせぬまま、ついには「民事裁判」を勧めるという無責任さを発揮。その後も「できない言い訳」に終始する。

2023年2月、中央署はようやく「被害届」を受理するが、「なぜ3年もかかったのか」と問い質したAさんに対し、同署幹部はキレ気味にこう述べた。

2020年3月の被害相談以来、自分たちが発した虚言・暴言の数々を覚えていないようで、3年目にして「一生懸命やってきた」「最初は単なるお金の貸し借りだけかと思った」――。胸糞が悪くなる悪質さだ。“税金泥棒”とはこうした警察組織のことをいう。

鹿児島県警が詐欺犯・日高の捜査を拒んだため、約1億円にのぼるAさんの被害額の内、5,000万円分の事案は「公訴時効」に。日高を野放しにしたことで、Aさん以外の女性も多額の金銭を騙し取られるなど被害が拡大する。県民を裏切り続ける県警の対応について再確認するため、時系列でまとめた表を示しておきたい。

計28件に上る金銭詐取のうち、わずか2件だけを立件しようとしていた鹿児島県警の動きが変わるきっかけとなったのは、Aさんが2024年8月末に警察庁に送った御意見メール。Aさんは、20年3月に被害相談をして以来の鹿児島県警による不当な対応を列挙。同年4月にAさんの苦情申し立てを受けた県公安委員会が「28件の被害のうち、多くの時効が出てしまったことなどから、早急に調査をします」という結論を出した後も捜査が進展していない状況を明記し、同庁の見解を求めていた(*下がその御意見メール)。

 

 

この御意見メールを送ったあと、県警の態度はガラリと一変。他の事案の立件に向けて捜査を進めるようになる。最終的に立件された日高の詐欺は当初の6倍となる12件。すべて検察に事件送致され、不起訴となった1件を除き11件分が起訴。現在も裁判が続く状況だ。しかし、報じてきた通り16件、金額にして5,000万円分の詐欺は県警の捜査拒否によって「公訴時効」となっており、Aさんは一部ながら被害金を取り戻すことができた機会を逃している。県警の意図的な不作為でさらなる被害を生んだのは明らかだが、歴代の本部長をはじめ誰も責任をとっていない。

詐欺被害の捜査を拒んだ鹿児島中央署の悪質さは極めつけ。2021年秋に起きた強制性交事件では、被害を訴え出た女性の告訴状提出を拒否し、もみ消しを図ろうとしたことも分かっている。

実は、結婚詐欺を巡る同署のデタラメな対応は、捜査拒否だけに留まらない。日高の餌食となったAさん以外の被害者の事件が浮上する中、中央署は重大な過失を犯していた。詳細は次稿で。

(中願寺純則)

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