小川洋福岡県知事の辞任に伴う4月の知事選に向けて、候補者レースが激しさを増してきた。
■奥田氏は早くも挨拶回り
現役を引退した古賀誠元自民党幹事長や県選出自民党国会議員の一部が推す奥田哲也元国土交通省自動車局長は、26日に福岡入り。早朝、久留米市の商工会議所幹部と接触したのを皮切りに、経済界などへの挨拶回りをする予定だという。
一昨年の知事選で大勝した小川知事は、党派を超えた全県的な支援組織に支えられ3選を果たしたが、その時の再来を狙う作戦。しかし、接待疑惑や忖度行政で国民を敵に回している霞が関出身の奥田氏に、厳しい視線が注がれているのは事実だ。
総理の息子が関与した接待疑惑の背景にあるのは、霞が関に蔓延した忖度行政と緩んだ綱紀。森友、加計で安倍前総理に忖度した財務省と文科省、鶏卵マネーで汚染された農水省、接待好きの総務省――いずれも歪んだ政権の姿を映し出した事件である。
そういえば、北九州の道路整備を巡って「私は忖度する」と公言し、クビになった程度の低い副大臣がいたのは国交省だった。
■主要会派は副知事で集約へ
一方、県議会の複数会派に推されているのが、小川知事を10年近く支えてきた服部誠太郎副知事。自民党県議団をはじめ旧民主党系の議員で構成される「民主県政県議団」、農政連系「緑友会」などの主な議員が服部氏を適任と明言している状況で、26日にも3会派の足並みが揃うとみられている。服部副知事の動き次第で、一気に知事選の構図が定まる可能性が高い。
福岡県知事選挙は、3月25日に告示され、4