無法地帯・福岡県大任町で不透明支出|副議長が町長交際費調査

福岡県町村会の会長や全国町村会の副会長を務める福岡県大任町の永原譲二町長による、町長交際費の不透明極まりない使途状況が明るみに出た。

同町議会の次谷隆澄副議長が、議員活動の一環として町に情報公開請求して入手した資料を精査したもの。異常な多さの「香典」や「生花」に多額の公金が使われているほか、何に使ったのか分からない支出があり、次谷氏は次の町議会で交際費の使途について詳しい説明を求めるとしている。

◇   ◇   ◇

次谷町議が町に開示を求めたのは、平成29年度から令和3年度までに支出された「町長交際費」の使途が分かる文書と支出を証明する領収書などの写し。町政運営にかかった公金の使途状況をチェックするという目的で、過去5年分の資料を取り寄せた。

開示された資料の中で町議が注目したのは、異常といえるほど多い件数となっている「香典」支出と「生花」への支出。そして、目的や相手先が不明の「町勢振興費」という聞き慣れない支出費目だった。

まず1件「10,000円」の「香典」。下は次谷議員作成の表で、確かに件数も支出額も多い。香典は平成29年度から令和元年度までが、毎間50件を超える回数で50万円超の支出。新型コロナウイルスの影響が出た令和2年度と3年度に減ってはいるが、それでも40件近くに約40万円が支出されている。

「生花」の件数はそれほどではないものの、1件あたりの支出が「27,000円」と高額で、豪華なものを提供していることが分かる。

 大任町の香典と生花が、いかに多額であるかは、隣りの自治体である田川市の例をみれば明らかだ。

人口約4万6千人の田川市の市長交際費執行状況を調べると、同市には「香典」という交際費の費目自体がなく、確認できるのは1件15,000円の「田川市市政功労者葬儀に係る生花代」というケースばかり。例外として、令和元年と2年に若宮市長の実母の葬儀と初盆に、筑豊6市長会の一人としてそれぞれ8,000円(慶弔費)と3,000円(初盆香華料)が、元年に地元県議の母親の葬儀に15,000円と市立病院医師の葬儀16,500円の生花代が支出されているだけとなっている。

同じ筑豊・田川郡内にある人口約9,800人の添田町にしても、町政功労者の葬儀などに弔慰金5,000円や1件15,000円の生花提供が年に数件ある程度。大任町の香典と生花にかけられている支出の件数と額が、いかに異例であるかが分かる。

問題は、大任町の町長交際費から支出されている香典と生花代が、誰のためのものかが一切分からないことだ。次谷議員の開示請求で出てきた文書の中には、香典と生花が渡った先が分かる資料が一切なく、本当に支出されたのかどうか確認できない状況だという。田川市をはじめとして首長交際費を公表している自治体の慶弔費は、当該自治体の政治・行政に功績があった人やその家族に限定しているのが普通で、どこの誰に提供したのかまるで分らない大任町の香典や生花代は、支出の正当性を疑わざるを得ない。

そうした意味でさらに“たちが悪い”と言わざるを得ないのが、「町勢振興費」とやらの支出である。下は、次谷議員がまとめた町勢振興費の、年度ごとの支出状況だ。

領収書は1枚もなく、支出先や目的も不明。次谷議員が「いったに何に使っているのか」と役場に問い質したところ、「わかりません」という返事だったという。“闇ガネ”同然といえる形の公費が、毎年これだけ出ているということだ。

一連の資料をまとめた次谷副議長は、次のように話している。
「使途不明金と言ってもおかしくない支出の状況が確認できました。香典の多さは異常だと感じました。他の自治体の交際費の執行状況も勉強してみましたが、支出目的や支出先が分かるものがほとんどで、透明性が高い。生花代にしても、うち(大任町)だけが高額。しかも、どこに提供したものか分からない。これでは、町民への説明責任が果たせません。

町勢振興費に至っては論外でしょう。初めて聞いた支出費目でしたが、他の自治体ではあり得ないでしょうね。議員活動の一環として情報公開請求したのはこの件だけではありませんが、開示された資料の疑問点は、次の議会の一般質問で詳細を質したいと思います。まさか、これを質問させないということはないと思いますが(笑い)」

大任町の町政運営を巡っては、同町が発注する工事を町内に本社を置く形の「ぺーパー業者」に「元請」として受注させ、永原町長の息のかかった2次・3次下請け業者に仕事を丸投げさせるという建設業支配の実態が明らかになっている他、永原町長自身が特殊警棒を振るって町政批判の印刷物を配布していた若者を襲った件で、福岡県警が永原氏を暴力行為等処罰法違反の疑いで福岡地検に書類送検するなど混迷が続いている。
(参照記事⇒《ペーパー業者、丸投げ、談合|福岡県大任町・永原町政下で横行する不正公共工事の実態》・《【速報】永原譲二大任町長が特殊警棒所持して町民襲撃|町政批判に逆ギレ》)

 

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