「強制性交」「ストーカー」「不当捜査」― ブラック組織・鹿児島県警、腐敗の実態 

今月19日、鹿児島県警は本部留置管理課に勤務する現職の男性巡査長を、13歳未満の少女に対する淫行があったとして強制性交(※刑法改正によって強制性交が不同意性交等に変更される前の犯行だったため)の疑いで逮捕した。逮捕された男は、「俺は警察官だぞ」と脅した上で行為に及んだとされるが、この事実は公表されていない。それどころか、県民の信頼を損なう重大事件であるにもかかわらず、県警は記者会見を拒否。“謝罪”なしで幕引きを図る構えだ。

腐ったブラック組織らしい展開だが、関係者の話から、隠された事件の背景や別のストーカー事件における県警の「嘘」が明らかとなった。

■強制性交事件の背景

関係者の話によれば、強制性交の疑いで逮捕された警察官の父親は現職の巡査部長。さらには、妹も警察官という典型的な「警察一家」だ。県警は、こうした事実について突っ込まれるのを避けたい。それが会見を拒んでいる最大の理由だろう。身内を庇って傷口を広げた格好だ。「幹部が頭を下げたくないだけじゃないのか」(警察関係者)という声も聞こえてくるが、くだらないプライドが会見拒否の理由の一つであるなら、その連中はただのクズ。被害者に寄り添う気持ちがない以上、給料を返上した上で退職すべきだろう。

■ストーカー事件の真相

現職巡査長の強制性交事件が鹿児島県警を揺るがす中、今度は霧島署に勤務する50代の男性警察官が、ストーカー規制法違反の疑いで書類送検されたことを地元紙・南日本新聞がスクープした。被害にあったのは20代の女性で、ストーカー警察官が勤務していた霧島署に相談したが、その際の「苦情・相談等事案処理票」が残されていなかったことも報じられている。

県警は「一般論として、監察事案や被害届を受理した場合などは作らない」と説明しているようだが、真相は違う。市民から寄せられた相談や苦情に対応する警務課の課長と署長が、一方的に「ストーカーではない」と判断。監察事案と認定しなかったため、処理票は作られなかったという。被害届が提出されても、受理を拒むか、受理してもたな晒しにされていた可能性が高い。

■歪められた強制性交事件の裏にも「警察一家」

立て続けに判明した2件の警官不祥事。実は、ハンターが追及を続けている鹿児島中央署を巡る闇と通底するものがある。

今月25日に配信した《鹿児島県警、腐敗の証明|背景に「警察一家」擁護と特定団体との癒着》で、鹿児島県警の幹部が事件捜査に不当介入し、昨年5月、鹿児島西警察署が対応すべき名誉棄損に関する告訴状を強引に鹿児島中央署に受理させていたことを詳しく報じた。

本筋の事案は、同年1月に中央署が受理した強制性交事件。3月になって強制性交事件の被疑者が被害者の関係者を訴えるという展開だったが、なぜか警察幹部は西署の事件を中央署で処理するよう指示し、その結果、同署が同一人を“被疑者”として『取り調べ』しながら同時に“被害者”として『聴取』を行うという、異常な事態を招いていた。

不当捜査に至った理由の一つは、「警察一家」の庇い合いにある。中央署には現職の警部補だった強制性交事件の被疑者の父親が勤務していることが分かっており、事件発覚前からこの父親の警部補と被疑者が、事件の真相を歪めて伝えていた疑いがある。

救いようがないのは、内部情報である「告訴・告発事件処理簿一覧表」がハンターに漏れたと騒ぎ、血まなこでの“犯人探し”を始めた県警上層部の姿勢だ。問われるべきは不当捜査の是非のはずだが、その点について反省する様子はない。被疑者の父親である警部補を署内に置いたまま、被疑者が絡む2件の事件の捜査を続けさせたのは、中央署の署長だった井上昌一氏。現在の県警刑事部長である。責任をとって辞任するべきだろう。

現職警官による強制性交事件での会見拒否、明かされぬストーカー事件の実態、幹部の指示による不当捜査――どれもこれも、守るべき県民を二の次にし、「警察一家」を庇うため真実に蓋をしようとする腐敗組織の思惑が優先された結果なのだ。一体、誰のための警察組織か!

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