明石市長いじめの背後で蠢く面々

「暴言」に「ツイッター」で、全国的に知られる兵庫県明石市の泉房穂市長。岸田文雄首相であろうが、大阪府の吉村洋文知事であろうが、忖度なく苦言を呈し、歯切れがいい言葉でぶった斬る。地元の斉藤元彦知事も例外にはならない。

NHK記者、弁護士という経験に裏打ちされたまっとうな意見にはファンも多く、昨年12月から開始したツイッターのフォロワーは12万人を超える。だが、今年2月、明石市に工場がある川崎重工業への法人市民税課税額(2014~21年分)が載った文書をツイートに貼り付け法人税割の「0」、すなわち税金を払っていないことについて「ゼロってなんだかなぁ」とつぶやいたことが物議を醸すことになった。

■市長攻撃の急先鋒は自民・西村氏の元秘書

周囲の指摘もあってか、泉市長は10日ほど後に問題のツイートを削除したが、明石市議会は地方税法上の守秘義務違反ではないかと、地方自治法100条に基づく調査特別委員会(百条委員会)の設置を決め、20日に初会合を開いた。

自慢のツイッターが「暴言」とされてしまった泉市長は委員会には、誠実に丁寧に対応する」と追い込まれた形だが、こうした動きの背後には見え隠れする「黒幕」たちがいる。

そのうちの一人と噂されているのが、自民党の最大派閥「安倍派」の事務総長でもある西村康稔元新型コロナ担当相だ。

同氏の選挙区は衆院兵庫8区。泉市長の明石市が地盤だ。泉市長のツイートを市議会で追求したのは、かつて西村氏の秘書を務め、現在も側近とされる千住啓介市議。議会やツイートで、「成果が出ていれば、パワハラも暴言も嘘も、そして法律違反も許される」「直接企業名を出して対話の内容を言って大丈夫でしょうか?」とツィートで泉市長を批判してきた。

ある議会関係者が、こう打ち明ける。
「千住氏は泉市長批判の急先鋒です。
元々西村さんの秘書をやっていたので、泉市長が目障りでならない。西村さんが最も恐れているのは衆院を1期経験している泉市長が国政に出てくること。西村さんとしては泉市長を明石市に留め置きたいが、反面、市長に人気があるせいで自分が目立たないことから、イライラしている。泉市長は東大で西村さんの後輩でもありますから」

今月18日の配信記事(「日本維新の会に懸念される「粗製乱造」|参院選公認予定者の気になる経歴」)でスポンサー疑惑を報じた日本維新の会の参院選公認予定者で明石市選出の県議会議員岸口実氏は、元民主党。「岸口氏はハンターが報じたように元民主党。それを西村氏らが暗躍して、維新に引き抜いたというか、行かせた。旧民主党勢力がいれば、また泉市長を国政に担ぐのではという危機感からです」(前出・議会関係者)

■公明市議は渦中の川崎重工業を「休職中」

そしてもうひとり、百条委員会絡みで暗躍するのが公明党の梅田宏希市議だという。梅田氏は宮崎県出身、7回当選で議長経験もあるベテラン議員だ。ところが、ホームページ(*下の画像)には次のように記されている。
昭和464月 川崎重工業株式会社明石工場入社
平成 7年4月 明石市議会議員初当選・川崎重工業株式会社休職

その後、川崎重工業「退職」とはないので、ひょっとすれば現在も社員で休職中の可能性もある。“本籍”のある川崎重工業のために、泉市長を叩こうと百条委員会立ち上げに動いたともとれる。

■それでも続く市長のツイート

あっちこっちから狙い撃ちされた形の泉市長だが、根強い人気に支えられているという。

「泉市長は兵庫県の斎藤知事ともバトルの最中。西村さんからは嫌がらせされ、川崎重工業の手先ともいえる市議からもいじめられている。四面楚歌といったところだが、市民の人気は圧倒的。西村さんなんか足元にも及ばない」(前出の議会関係者)

100条委員会という関門を越えなければならなくなった泉市長だが、得意のツイートは絶好調だ。最近のつぶやきから。

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