参政党が内部崩壊?

「昨年は最高の年だった。しかし、今年は分裂含みの最悪の1年になるかもしれない」――新年早々、不安を口にしたのは昨年の参院選で躍進した参政党の国会議員X氏だ。どういうことか?

◇   ◇   ◇

昨年12月、参政党の衆議院国対委員長を務める鈴木敦氏が、私設秘書とされる女性とホテルに宿泊。女性と移動している時に自動車で物損事故を起こしたことが週刊新潮で報じられた。

鈴木氏は、昨年7月にも同じ女性との“不倫”を週刊文春にすっぱ抜かれており、2度目のスキャンダルとなった。今回は、自ら運転する車で事故を起こしたこともあり重大な処分が言い渡される見込みだという。

「当初は離党勧告とみられていました。しかし、このままだと示しがつかないとして“除名”になる可能性もある。離党勧告の場合は、反省の意を示す文書を出して離党届を提出するという手順が党員規約に示されています。しかし、週刊文春の報道に対しても、鈴木さんはまったく反省を口にしていません。党内では、前妻とは離婚済みとも言われています。これまでの鈴木さんを見ていると、とても反省しているとは思えない。除名処分が妥当ではないでしょうか。そもそも、私設秘書と不適切な関係を持っていると疑われた時点でアウト。『プライベートなこと』で済まされる問題ではありません。鈴木さんは当選2回ですが、秘書や党職員としての政治キャリアは十分。若い議員の多い参政党の中では慕われている方でした。対応を誤れば党内が混乱するでしょう」(X氏)

参政党内部では、神谷宗幣代表の党運営について、複数の国会議員や地方議員が“ワンマン体制”あるいは“独裁”の実態をハンターに証言している。そんな党内にあって、鈴木氏は神谷氏に直接意見できる数少ない“骨のある”議員だったとされ、スキャンダルを残念がる声は少なくない。

昨年7月の参議院選挙で14議席を獲得し大きく躍進した参政党。衆議院は鈴木氏を含めて3議席で、参院議員の神谷氏も含めて現在18議席を持つ。X氏によると、以前から指摘されていた神谷氏の独裁は、

「この記事に書いてあることは間違いない。神谷氏の独裁的な手法はありました。昨年の参議院選挙に勝つとさらにひどくなった」という。

ハンターは、昨年の配信記事(⇒既報)で同党の実態について指摘している。選挙で当選した参議院議員が、自身で秘書を決められない党本部が指名した人物が押し付けられるという問題だ。現状では、それがさらにエスカレートしているという。X氏の話が続く。

「党本部があてがう公設秘書は政治の素人ばかり。神谷代表の言うことに絶対服従という人物が公設の第1、第2秘書となります。あとは弁護士など一定の要件を満たした人物に公設秘書の資格をとらせて送り込む。これで、私たち議員の動きを逐一監視するのです。例えば、昨年は12月17日で臨時国会が終了しましたが、その後も連日、勉強会のような会合を開いて缶詰に――。送り込まれてきた秘書は、党が強大な権限を持っているので議員のための仕事はしません。私が『日程を教えて』と言っても、前日の夜になってはじめて翌日に予定を知らされる始末。地元回りや忘年会のスケジュールすら自分で入れられないほど拘束されます。鈴木さんはそれに立腹して年末、神谷代表には何も告げずに東南アジアのある国に行っていたと聞きました。それもあって、よけいにきつい処分が下されるのではないかという見方が党内では広がっています」

自民党や立憲民主党では、衆議院小選挙区の議員や候補予定者が支部長に就任するのが通例だ。しかし、参政党では議員バッジをつけていても別の人物が支部長になるという奇妙なケースがあるという。また、XなどのSNS投稿も党本部の指示で行われことがあるというから異常な統制ぶりだ。

参政党の梅村みずほ参議院議員は昨年11月、党の許可なく週刊誌の取材に答えただけで参院国対委員長を解任されており、こうした対応にも疑問の声は少なくない。別の参政党関係者は、息苦しい党内環境についてこう話す。

「国会議員であっても、支部長でなければ地元を掌握できません。つまり、党に忠誠を誓い、コントロールできる人物を支部長に置くことで議員の自由を縛っているのです。次期選挙での公認権を盾に、プレッシャーをかける意味合いもあるのでしょう。XなどのSNSに関しては、『党にユーザー名とパスワードを教えろ』と言われた人もいます。党本部が気に入らない投稿を見つけると『すぐ削除しろ』と指令が飛びます」

SNSのパスワードを党で管理するという話が事実なら、憲法の「表現の自由」に触れかねない。個人情報の取り扱いにも問題が生じる可能性がある。

さらに問題なのは、参政党の政党交付金の扱いだ。党交付金は議席数や獲得票数などによって各党に配分される。2025年実績で、自民党なら135億円、立憲民主党は81億円、参政党は9億1千万円程度だ。自民党などの既存政党は、各議員の政党支部に年間1,200万円から1,500万円程度を支給しているが、参政党はゼロだという。この点についてX氏は、「神谷代表は『うちは貧乏な政党だから』という理由で、党本部がほぼ全額を握っている。信じられません。多くの議員がやる気を失っているのではないでしょうか」と顔を曇らせた。

参政党に内部崩壊の兆しありと見たが……。

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